文書作成日:2026/08/04
先週、2026年度の地域別最低賃金額改定の目安について、答申の取りまとめが行われ、その内容が公表されましたが、厚生労働省では賃金の引上げを行う中小企業を支援するために、業務改善助成金を設けています。2026年度の業務改善助成金の交付申請の受付が9月1日から始まることから、この助成金の概要を取り上げます。
[1]業務改善助成金とは
業務改善助成金は、生産性向上に資する設備投資等(機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練)を行い、事業場内最低賃金(※)を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部が助成されるものです。
※事業場内最低賃金とは、事業場でもっとも低い時給のことをいい、地域別最低賃金と同じように計算します。
[2]対象となる設備投資等
設備投資等の例としては、以下のものが挙げられます。助成対象経費の下限は10 万円(税抜き)です。なお、1つの価格が 10 万円未満の設備投資等であっても、他の生産性向上に資する設備投資等と合わせた合計金額が 10 万円以上となる場合は、助成の対象となります。
- POS レジシステム導入による在庫管理の短縮
- リフト付き特殊車両の導入による送迎時間の短縮
- 国家資格者による、顧客回転率の向上を目的とした業務フロー見直し
- 顧客管理情報のシステム化
[3]助成上限額等と申請の流れ
賃金の引上げにより分かれる「コース区分」によって、下表のように助成上限額が設定されています。具体的な助成上限額は、引き上げる労働者(雇用保険被保険者)の数によって異なります。
| コース区分 | 助成上限額 | |
| 右記以外の事業者 | 事業場規模30人未満の事業場 | |
| 50円コース | 30〜130万円 | 40〜130万円 |
| 70円コース | 40〜300万円 | 50〜300万円 |
| 90円コース | 90〜600万円 | 100〜600万円 |
助成金額は、生産性向上に資する設備投資等にかかった費用に一定の助成率をかけた金額と助成上限額とを比較し、いずれか安い方の金額となります。
この助成率は、事業場内最低賃金が1,050円未満の場合は5分の4、事業場内最低賃金が1,050 円以上の場合は4 分の3です。
申請の流れは、事業場内最低賃金の引上げ計画と設備投資等の計画を立てて申請し、交付決定後に計画どおりに事業を進め、事業の結果を報告することにより、設備投資等にかかった費用の一部が助成金として支給されます。交付決定前に助成対象設備の導入を行った場合は、助成の対象とならないことに注意が必要です。
助成金については、上記で取り上げた他にも細かい要件等があります。厚生労働省ホームページには、申請マニュアルやQ&Aなどが公開されていますので、活用を検討される場合は情報を確認してください。
■参考リンク厚生労働省「業務改善助成金」
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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